ディフィニティブエディション

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トゥームレイダー:古代の文書記事一覧

<現代語訳>2週間後、私はようやく邪馬台国の女王卑弥呼に目通りが許された。正直に言おう。あのような女に、私はいまだかつて出会ったことがない。美しく、謎めいており、かつ、狡猾さも持ち合わせている。常に「太陽の巫女」たちに取り巻かれ、軍を統率する将軍以外に、男はそばに置かない。女王とふたりきりで謁見を許された際、私は卑弥呼が見かけとはまるで異なる人物であることを悟った。私は命を受け、卑弥呼とその兵力に...

<現代語訳>何名かの島民から話を聞いた。城を離れることは禁じられていたが、素直に従う私ではない。真実を知るためなら、いかなる障害も無力だ。だが、真実は、信じがたいものだった。女王は霊界と交信しているというもっぱらのうわさだ。彼女は天候を自在に操り、意思の力だけで大地に豊穣をもたらしているという。まったくばかげた話だが、そのようなうわさがささやかれる理由はなんであろうか?素朴な迷信を信じこませること...

<現代語訳>ヒイロとココロの娘である私は、ホシは、明日、「太陽の娘、ホシ」に生まれ変わります。私は女王の詔を賜り、衣を授けられました。村という村に住む、すべての乙女たちが夢見る誉れ。母は喜び涙を流し、父は誇らしさで顔を輝かせています。父がこれほど朗らかに微笑むのを見たのは初めてです。この最高の栄誉により、私たち一族は邪馬台国の名家に名を連ねるでしょう。生涯、何不自由なく暮らせるのです。それどころか...

<現代語訳>私はこの呪われた島を去る決心をした。これ以上、邪馬台国に関わるべきではない。太陽の女王の力は未知のものだが、この世ならぬものであることだけは間違いない。思ったとおり、女王は最初から私の意図を見抜いていた。そのうえで私をあえて泳がせ、適当にあしらっていたのだ。女王はすべて知っていた。この島を生きて出られたら、我が君を諌めねばならない。邪馬台国に手を出してはならぬと。邪馬台国の領海に近づき...

<現代語訳>今の私にはなんの不自由もありません。太陽の女王に仕える巫女として、私は宮廷で誰よりも高い地位にあるのです。外国語、礼儀作法、歴史、戦争など、一国を治めるために必要なありとあらゆる知識を教わる毎日です。女王は慈母のような存在です。いつも温かく接してくださり、惜しみない愛情を注いでくださいます。でも、そのすべてが芝居じみたものに感じられるのです。ほかの巫女たちの話からも不安が伝わってきます...

<現代語訳>我が女王よ、我は陛下に忠誠を誓う。嵐の防人を預かる将軍として、我は陛下に衷心よりお仕えし、邪馬台国と陛下の臣民を守り抜くことを誓う。我は死ぬまで陛下に仕え、陛下のご命令がない限り、その職責を放棄せぬ。万一失敗あらば、この命をもってつぐなう覚悟。我が心臓は陛下のご命令で脈打つ。この瞬間から、我は陛下にのみ従う。嵐の防人を率いる将軍が、女王への忠誠を誓った誓約書ね。将軍は太陽の女王に命を捧...

<現代語訳>嵐の防人たちよ、今日我々は大いなる変化の鳥羽口に立っている。我らが国土を目指し、今まさにせまりつつある敵艦隊が、愛すべき邪馬台国への最後の侵略者となるだろう。我らが偉大なる太陽の女王のお怒りが、大いなる嵐を呼び起こし、我らはその風に乗り、敵を滅ぼすのだ。しかし、この戦いのあとも、我々は進撃をやめぬ。我らが女王の光が大洋を超え、大陸に届くとき、新時代の幕が上がる。邪馬台国の民は女王の慈愛...

<現代語訳>太陽の女王もすでに老境を迎えていらっしゃいます。遠からず後継者を指名されることでしょう。それが自分になるのではと思うと、不安でなりません。女王は私を「かわいい長女」とまでお呼びになるのです。人形のように片時も離さず、髪をクシですき、お気に入りの衣で着飾らせます。そんなとき私は、言い知れぬ不安をおぼえるのです。でも何よりも心を乱されるのは、私を見つめる女王の眼差し…それはまるで、鏡に映っ...

<現代語訳>使命をまっとうできなかった。儀式は失敗した。巫女のホシは死ぬよりほかに道なしと悟り、みずから命を絶った。いにしえの女王は、半死半生のまま朽ちゆく肉体に魂を囚われている。女王の怒りは嵐を巻き起こし、その魂がこの世に縛られている限り、嵐がやむことはない。我なきあとも、嵐の防人たちには女王をお守りする務めがある。これは遺書かしら?嵐の防人の将軍が、女王の期待に応えられなかった自分を責めている...

<現代語訳>もう死ぬよりほかにありません。今宵、私は太陽の社殿に登りますが、おとなしく儀式に身を捧げるつもりも、女王になるつもりもないのです。私が知り得た真実は、誰にも信じてもらえないでしょう。太陽の女王の身の内に、よもや想像を絶する悪が棲みついていようとは。そしてその悪は、邪馬台国の陸と海を飲み込むだけでは飽き足りぬほど、激しい飢えに身を焦がしているのです、この悪は、断ち切らねばなりません。だか...

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