【STD】性病検査キットでも梅毒の有無をチェックできますか?
厚生労働省によれば、我が国日本では、1948年から性感染症のひとつである「梅毒」の発生について、報告する制度があるようです。同省がリリースしている病原微生物検出情報(2015年2月発行)によれば、1967年、1972年、1987年、1999年、そして2008年と、梅毒の流行が飛び石で見られるようですが、その原因を特定するまでには至っていないようです。
2010年以降、増加傾向にある梅毒
2008年~2014年の患者報告数は合計6,745例、内訳としては男性が5,262例、女性が1,483例と、男性の割合が圧倒的のようです。
▼梅毒患者の報告数と病期別内訳(2008~2014年)
2008年 | 2009年 | 2010年 | 2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | |
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総報告数 | 831 | 691 | 621 | 828 | 875 | 1,228 | 1,671 |
早期顕症(1期2期) | 456 | 393 | 341 | 475 | 692 | 692 | 950 |
晩期顕症 | 66 | 44 | 41 | 54 | 48 | 66 | 80 |
無症候 | 300 | 249 | 238 | 335 | 348 | 466 | 631 |
先天梅毒 | 9 | 5 | 1 | 6 | 4 | 4 | 10 |
(感染症発生動向調査:2015年1月15日現在)
そもそも梅毒とは?
主な感染経路は他のSTD同様に性的接触と言われています。滲出液などに含有されるT.pallidumが、粘膜や皮膚上の小さな傷などから侵入することで感染に至るようです。
梅毒の症状とは?
感染後の経過期間によって、症状などが変わるようです。
第1期
感染の初期段階でしょうか。感染後およそ3週間前後で、陰部や唇、口腔内、肛門等に、しこりが見られるようです。また、鼠径部のリンパ節に腫れが見られることもあるとか。痛みなどはあまりないようで、放置しておいても、症状自体は自然に緩和することも多いようです。しかし、体内から病原体が消滅したわけではなく、他人に感染させる可能性も依然として残している状態です。
第2期
梅毒だと気が付かずに治療を行わず、3か月以上も放置すると、いよいよ第2段階に突入です。病原体は血流に乗って全身へと運ばれて手のひらや足の裏、体全体に、うっすらとした赤い発疹が現れるようです。いわゆる「バラ疹」(バラの花に似ていることから)と言われ、梅毒の代表的な症状のひとつと言えるでしょう。
発疹自体も治療をせずとも数週間で姿を消えることもあるようですが、再発することもあり、出たり消えたりのサイクルを繰り返し、病原体である梅毒トレポネーマも依然として体内に残存、梅毒も治ったわけではなく、「病気持ち」の状態が続きます。
全身に出現した発疹に気がついて、慌てて病院に駆け込んでくる→梅毒に感染していたことを知るという流れが一般的なようですが、最近の若い医師などは教科書でしか、梅毒を知らず、誤診してしまうこともあるとか。ネットで見聞きした情報なのでどこまで本当か分かりませんが、前もって梅毒の正しい知識を身につけておくことも、ある意味、対策のひとつかもしれません。
晩期顕性梅毒(感染後数年が経過)
ここまで来るとかなりの重篤といえるようですが、日本をはじめとした先進国などと呼ばれるような国々では、衛生面、医療面、栄養面(食事等)と、多面的な角度から考えても、十分な治療環境が整っていることから、ここまでは症状が進むことは、かなり稀なようです。ろくな食事も取れないような、不衛生で劣悪な環境下に身を置いているなら話は別ですが、日本ではせいぜい、第1~2の患者が大半を占めているのではないでしょうか。ただ、上記の表では少なからず存在が確認されているため、やはり早期発見、早期治療が肝心要と言えそうです。
梅毒の治療は?
外来による内服薬を処方、場合によっては入院してもらい、点滴治療が用いられることもあるようです。大半は前者だと思われます。
梅毒は予防できますか?
感染部位に対して、粘膜や皮膚が直接触れないように、することが重要です。性行為の場面ではコンドームの着用が絶対ですが、ゴム部分で覆えない部分に接触があると感染が起こる可能性もあるため、完全に防ぐことは難しいようです。ただし、着用によりリスクを減らせるのは確かです。
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もちろん、梅毒をピンポイントでチェックできる性病検査キットも存在しているため、陽性か陰性かを、自宅で誰にも知られることなく、判別が可能です。